にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ

2012年01月31日

ジュリヤの青春の場合2

前回書いた「ジュリヤ青春」の書影なども載せておこうかと、追記することにした。
古い本なので、だいぶ傷んでいるし、元より紙の質が悪いので見た目が悪いのはご容赦いただきたい。

DSCF0098.JPG


裏表紙のカットの方が粋だが、本の内容とは全く関連性が無い。中年男に腰を抱かれた若い娘は、抜け目なく男のポケットをまさぐっている。

DSCF0097.JPG


昔の本には良くあったが、本文もイラストで飾られている。これは章ごとに変えられていて、絵の質はともかく凝った作りだ。今、こんな装飾は詩集でもなければ用いないだろう。

DSCF0099.JPG


ついでに、もう一つ、愛の凝った表現を紹介して終わりにしたい。男性を百合の蕾に例えているあたりが、フランスらしくて面白い。

続きを読むへ→
続きを読む
posted by 風花散人 at 13:46| 東京 ☀| 表現の彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジュリヤの青春-ル・ニスモア

ジュリヤの青春 ル・ニスモア 昭和26年東京書院発行

作者のLe Nismoisについては不詳だが、19世紀後半の作家、ラシルド説、バルザック説、スタンダール説があるそうだ。
有名作家の匿名秘作は少なくないが、この物語自体は艶笑小説であって、短時間で読める軽い内容である。

母と二人暮しだったジュリヤという少女が、母の元に訪れる男たちと母の「仕事」を見てしまい、それをきっかけにして淫奔な人生に流れていく物語で、環境が変わる度に男女お構いなく関係を持つ様子を、時代がかった優美な表現で綴っている。
蛇や花の例えは現代でも生きている。ちょっと面白いので抜粋してみた。


十三章 古城の無言劇 抜粋

 しびれるような恍惚の靄の中で、私は一匹の金色の小蛇のうごめくのを意識しました。
 可愛い蛇は、ヴィナスの丘の草むらをすべり下りて、せわしそうに泉の中に這入りこまうとするのです。
 ヴィナスの泉は花の蜜のしづくをあびて、あふれているのです。私はもうこれ以上の刺激には堪えられそうもなかったのです。

 金色の蛇は、そんな私のためらいなどに容赦なく泉の中に入って行こうとするのです。
 蛇はしばらくの間、花の香をかいだり、蜜のすすったりしていましたが、やがてするすると身体をくねらせて、奥に入りはじめるのです。

 可愛い金色の蛇は、泉の水をあびると、見ちがえるほど輝きをまし、体に艶々としたうるおいさえ帯びて、胴を太くふくらませてきました。泉の水に生気をとりもどして来たのです。蛇の体の感触ははじめ冷たく、ひやりと身ぶるいをさせましたが、しばらくすると、私の体温にとけ込んで、肌の底に快い戦慄さえ伝えてまいります。

 金色の小蛇は巧みな身振りで胴をくねらせながら、奥へおくへと入りこんで来るのです。この歓びを何と表現したらよいでしょう。

(原文まま、一部新仮名遣いに変更)

小学生が読んだら、蛇の生態の話かと思うだろう。
posted by 風花散人 at 02:35| 東京 ☀| 表現の彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月29日

四畳半襖の下張-永井荷風

「四畳半襖の下張」は、永井荷風作の春本ではあるが、わいせつ文書として当局に事情聴取された荷風は「最初の8ページくらいは自分で書いたが、後は筆の立つ誰がが書いた」などと言って追求をかわしたそうだ。
しかし、今では荷風作で間違いはないだろうと言われている。

内容は、若い時から女道楽を極めてきた男の述懐だ。
後に妻とした芸者相手に、蒲団の上でテクニックの限りを尽くすという筋に、荷風らしく当時の風俗描写を巧みに織り込んでいる。

70年代に再び裁判沙汰になった作品で、古典的文章に一種のノスタルジーは感じるが、無節操に性的な情報が氾濫している現在では、さほど刺激的でもあるまい。荷風の文体が好きな方にはお薦めだが。

好事家の方がネットで全文を紹介しているので、読んでみたい方は検索してみるとよい。新潮でも、雑誌やCDで紹介している。


新潮45 2010年 10月号 [雑誌] [雑誌] / 新潮社 (刊)
ラベル:永井荷風
posted by 風花散人 at 19:17| 東京 ☀| 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロリータ-ナボコフ

「ロリコン」という言葉の元になったのは、ウラジミール・ナボコフの小説「ロリータ」のヒロインの名前だが、この小説のヒロインの本名は「ドロレス」という。

「ロリータ」は、幼い彼女を熱愛する中年男性ハンバートが付けた愛称だ。
ドロレス、ドリー、ロリー、ロリータ…。

ドロレスとは、悲しみ、悲哀という意味で、キリスト教の「マリアの悲しみ」に由来するそうだ。

ハンバートにホテルの一室で薬を飲まされたロリータは、朦朧としてベッドに横たわる。
同じベッドの上で欲望に燃えるハンバートは、朝方、彼女の方から誘われて思いを遂げるが、13歳のロリータは既に處女ではなかった。

小説のロリータは端正な美少女ではなく、どちらかと言うと我が儘でだらしない感じの女の子として描かれている。
「痴人の愛」のナオミもそうだが、品行方正な美少女では、中年男を振り回して傷つけるほどのパワーは無いのかもしれない。

プリンセスは、下僕を使役するのみで愛さないのだ。


ロリータ [DVD] / ジェームズ・メイスン, ピーター・セラーズ, スー・リオン (出演); スタンリー・キューブリック (監督)

ジェレミー・アイアンズが演じているのがあるとは知らなかった。やはり上記のキューブリック作品が有名だろう。

ロリータ [DVD] / ジェレミー・アイアンズ (出演); エイドリアン・ライン (監督)

ラベル:ロリコン
posted by 風花散人 at 01:01| 東京 ☁| 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月27日

痴人の愛-谷崎潤一郎

久しぶりに谷崎の「痴人の愛」を読む。
昔のものなので表現はおとなしめだが、なかなか淫靡だ。

映画になっていたらしいので、探して見たが、ナオミのイメージがちょっと違ったな。


痴人の愛

ラベル:谷崎潤一郎
posted by 風花散人 at 16:02| Comment(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。